私たちは自分の限界を越えることを「境界」を越えるとか、
分野間の垣根を取り払う意味で「境界」をなくすと言ったりします。
この時に感じる「境界」とは一本の線だったり、そびえ立つ壁をイメージします。
けれども、日本は古来より、この「境界」を曖昧にし、
「境界」という境となる世界を丁寧にデザインしてきた国です。
日本建築の特徴である縁側や土間、障子や簾などは、外と内を遮断するのではなく、
人の心が徐々に動き、
心の赴きに従ううちに境界をひきなおすことができるようにつくられています。
グローバル化、価値の多様化が進み、世界全体の境界がぼやけてきた今、
日本人が大切にしてきた物理的かつ心理的な「境界」のデザインを考えることが、
新たな価値観や世界の創造へと開かれるように思います。
undesignの会場となる現長は、オフィス街という雑踏の中にひっそりと佇む異空間。
次回は、人の心が動き、身体が動く「境界」をテーマに皆さまと語らいましょう。


主催/ learning designs × atelier caprice

鰻料理「現長(げんちょう)」
明治中頃創業の老舗の鰻料理屋。御堂筋沿いにあった店を空襲で焼失し、戦後現在の場所に移転。
秘伝のタレを壺に入れ、御堂筋のグリーンベルトに埋めて戦禍から守り伝統の味を受け継いできた。平成20年9月、多くのファンに惜しまれ閉店。
ラーニングデザインズの西橋悦は現長の三代目西橋 健氏の二女。幼少期より多くの時間を現長のお店で過ごした彼女が、二度と戻らない時間と空間の思い出を胸に仲間と一緒に期間限定のサロンを開きます。

learning designs

1989年に上田信行ゼミを中心に結成され、学習環境デザイン研究をベースに
ラーニングイベントの企画、ツール開発、ドキュメンテーションを行っている。
「デザインマインド」と「プレゼントフルマインド」をコンセプトとしたワークショップを多数展開。
近日の活動にキッズプラザ大阪、明石市立文化博物館、ホテルユニバーサルポートでのワークショップ「キモチのカタチ」がある。
西橋悦(食と学びのデザイナー) / 三宅由莉(ラーニングアートディレクター) /
原田美佳(ドキュメントデザイナー) / 松村佳代(おもちゃコンサルタント)

atelier caprice

「デザイン図解」を軸に、広告や販促物、ブランド構築など、コミュニケーションデザインをトータルサポート。
デザイン制作にワークショップを取り入れ、プロセスを可視化するTEAM MADE DESIGNや、
産学連携による商品開発等、プロジェクトを多数展開。
また、明日から使えるデザイン発想をテーマにワークショップ、エゴコロサロンを企画・運営。
グラフィック・デザイン / ワークショップ・デザイン / デザイン・コンサルティング /
神戸芸術工科大学 非常勤講師 / 神戸親和女子大学 非常勤講師


開催日

2012年 8月4日(土)

時 間

14:00〜18:00

場 所 大阪市中央区道修町3-3-2 「現長(げんちょう)」 
参加費

6,000円(unCafe×unWork×unTalk)   

※定員数が決まっておりますのでお早めに。